CO2回収装置とは?

CO2回収装置とは、工場や発電所、セメント工場などの施設が排出するガス(排ガス)の中から、二酸化炭素(CO2)だけを選択的に分離・回収する設備のことです。

火力発電所やセメント工場、化学工場、ごみ焼却施設など、様々な事業活動ではCO2を含むガスが排出されます。CO2回収装置は、その排ガスの中からCO2を溶かす、フィルターで集める、あるいは特定の物質に吸着させるようにして捕まえます。

大気中に放出される前にCO2を捕まえることで、地球温暖化の進行を抑制する重要な技術として注目を集めています。

CO2回収装置が必要とされている理由

なぜ今、CO2回収装置が重要視されているのでしょうか。その理由は大きく分けて2つあります。

理由1:地球温暖化対策としての責務

最も大きな理由は、地球温暖化対策です。CO2は温室効果ガスの代表格であり、その濃度上昇が世界的な気候変動を引き起こしているとされています。日本は2020年に2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするカーボンニュートラルを目指すことを宣言しています。カーボンニュートラルの達成には、再生可能エネルギーの導入や省エネの徹底と植林や森林管理に加え、排出されてしまうCO2を回収する技術が必要不可欠です。

理由2:企業の事業継続性と価値向上

SDGsやESG経営(環境・社会・ガバナンスを重視した経営)への関心が高まる中、CO2排出削減への取り組みは、企業の社会的責任を果たす上で重要な指標となります。

こうした潮流の中で、今世界中の投資家から熱い視線が注がれているのが「クライメートテック」です。これは、温室効果ガスの排出削減など、気候変動(Climate)問題の解決に貢献する技術(Technology)やソリューションの総称であり、CO2回収装置はその中核を担う技術とされています。この分野への取り組みは、企業の先進性や環境への配慮を示すものとして、企業価値の向上に直結します。

また、取引先からのサプライチェーン全体での脱炭素要求や、将来的な炭素税などの強化を見据えれば、CO2回収技術への対応は、事業を継続していくための戦略的な選択肢と言えるでしょう。

 

CO2回収装置の代表的な3つの仕組み

CO2を他の気体から分離するには、主に以下のような仕組みが用いられます。排出されるガスの温度やCO2濃度、不純物の量などによって最適な方式が選ばれます。

化学吸収法 物理吸着法 膜分離法
 仕組み 液体に”溶かして”集める 特殊なスポンジで”吸着して”集める
特殊なフィルターで”ふるい分けて”集める
概要 アミン水溶液などの化学薬品にCO2を化学反応させて吸収。その後、加熱してCO2を分離・回収 活性炭やゼオライトなどの多孔質な吸着剤に、圧力や温度を変化させてCO2を物理的に吸着・脱離させる
CO2を選択的に透過させる特殊な高分子膜を使い、CO2と他のガス(窒素など)を分離する
メリット ● 回収率が高い
● 大規模プラントでの実績     が豊富
● 技術的な信頼性が高い
● 化学吸収法よりエネルギー消費が少ない場合がある
● 比較的中~小規模の設備     に対応しやすい
● 装置がシンプルでコンパクト
● 運転操作が容易で起動・停止が早い
● 省スペース性に優れる
デメリット ● 吸収液の再生に多くの熱エネルギーが必要
● 装置が大規模になりがち
● 腐食性のある薬品を使用する場合がある
● 大量のガス処理には不向きな場合がある
● 吸着剤が不純物で性能劣化しやすい
● 定期的な吸着剤の交換が必要
● 高い回収率の達成や高濃度化
● 膜の耐久性や交換コスト
● ガス中の不純物に影響されやすい
主な用途 発電所、製鉄所、化学工場などの大規模排出源 水素製造プロセス、天然ガス精製、中~小規模の排出源
比較的小規模な設備、天然ガスからのCO2分離、省スペース性が求められる場所

精密板金加工 配線組立.comの特徴

精密板金加工 配線組立.comでは、これまで多くの電気配線組立を伴うような空調機器や冷却装置、恒温装置などを設計から板金加工、電気配線、検査と一貫対応で納品してきた実績がございます。

電子・電機サービスバナー

板金加工から組立配線まで行うことで品質のコントロールが容易になり、不良率や組立コストの低減に繋がります。また、一貫対応している当社だからこそ、全工程を俯瞰した改善提案が可能です。

実際、形状追加による組立の位置決め改善や、メンテナンス性向上につながる部分的な形状変更、梱包方法の変更による輸送コスト低減などの提案実績がございます。

今回のような大気水生成装置(AWG)についても、当社の設計、電気配線、板金加工の対応力を活かして製造が可能です。

電子・電機機器の製品・部品製作事例をご紹介!

精密板金加工 配線組立.comを運営する島田工業株式会社による、電子・電気機器の製品・部品製作事例ご紹介いたします。

事例①:給水装置用 精密板金加工筐体

この製品は給水装置を組み込んで稼働させる用途に使用される、屋内外兼用筐体となります。

屋外にも設置されることを前提に、筐体の素材は水分およびサビに強いSUS304で構成されております。また、板厚や交差する箇所の都合で、都合3種類のリベットを使い分けて・・・

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事例②:バイオサイレントパック用ユニット

この写真の精密板金加工品は、バイオサイレントパック用ユニットと呼ばれる筐体として使用されています。バイオサイレントパックとはクリーンルームや手術室といった高いクリーン度が求められる環境下で使用される空調機器のことを指し、このユニットにHEPAフィルターをセットして実際に使用されます。

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事例③:パッケージエアコン 精密板金加工・組立品

この写真の精密板金加工・組立品は、 パッケージエアコン(ビル用マルチエアコン) です。このパッケージエアコンは主にオフィスビルや商業施設等で使われております。
この製品の製造において、精密板金加工 配線組立.comでは、精密板金加工からビス留め、断熱材の貼り付け、データ入力、配線取付、動作確認(耐圧、風量、冷房、暖房、送風)、梱包まで・・・

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事例④:サイネージ用の筐体

こちらの製品はサイネージ用の筐体です。元々海外で作られていた製品ですが、モニターのサイズを大きくしたいというお客様の要望を受け、一から設計を行い、製作から組立まで行いました。

本製品について、配線関連はお客様にご対応いただきましたが、当社では、精密板金加工から塗装、組立、電機配線接続、コーキング処理、動作試験までを一貫して対応可能です。下記に上記のような一貫対応した事例をご紹介しております。

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CO2回収装置のことなら、精密板金加工 配線組立.comにおまかせ!

精密板金加工 配線組立.comを運営する島田工業株式会社は、群馬県・伊勢崎市に板金工場・組立工場を持った、温調圧縮・電気装置機器のOEM受託加工・製造メーカーです。

当社は、①鋼板からの板金加工による装置機器の設計・製作と、②装置機器の電気配線・配管接続等の電気制御技術、というソフトとハードの両面に対応した設計・製作を行うことができるOEMメーカーであることが、最も大きな特徴です。また当社は、装置機器の納入に際して、ヘリウムリーク検査や電気検査、100時間に及ぶ試運転などのように、各種試験を徹底的に行った上で高精度ユニット製品の納入をいたします。

CO2回収装置の製造についても当社が長年培ってきたノウハウを元に安定供給させていただきます。CO2回収装置の製造のことなら、精密板金加工 配線組立.comにまずはご相談ください!

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